残念!父親侍のうた

子供のいる生活になって1週間。
泣く子をあやし、おむつを換え、子供が寝ているすきに家事(掃除、洗濯、料理、食材の買い出しなど……)。
主夫のように生活を営みつつ、本当にあっという間に過ぎた。
「主夫のように」ということはココロ秘かに望んでいたことではあった。
だが、父親にはできないことも多々あり……それを思い知った1週間だった。
大きくは、やはり授乳。
赤子は食べ物も食べず、ただ乳を飲むことだけで栄養を得て生きている。
この生命線が、男の自分にはどうすることもできない。
不甲斐ない……。
そして、子供をあやす能力。
これも、やはり母親には勝てないと思った。
私が抱っこしてもなかなか泣きやんでくれない。
むしろ、かえって死にものぐるいで泣かれてしまう。
ポロリ涙まで流される。
かなしいのはこっちである……。
だが母親が抱くと、たいていすぐに泣きやむ。
たぶん、女性の方がやわらかいし抱かれ心地よく、しかも乳の匂いがしているのだろう。
くやしい……。

男だって文明の利器を使えば母親に負けない。
と、思い、今日は泣く子に「おしゃぶり」というものを与えてみた。
おっぱいと信じて疑わず無心におしゃぶる姿を見て「ばかだなぁー (笑)」と一瞬心安らぐも、いつまでもおしゃぶり続ける姿を見ていると、今度は心が痛くなってきた。
(俺、プラスチックをしゃぶらせてる。この子だましてプラスチックしゃぶらせてる……)
自分だったら嫌だ、プラスチックを口のなかに入れてるのは。

やはり母親には勝てないのか。ギター侍のうた
負けを認めざるを得ないのか。
テレビのなかで、ギター侍が叫ぶ。
残念ー!