からまる陽水

井上陽水は、いったん体に絡まると、なかなかほどけない。
彼のしゃべり同様に、ねばっこい。


NHK衛星の井上陽水トリビュートの番組を観る(NHK衛星第2)。
トリビュートだけに、彼をリスペクトするミュージシャンがたくさん出演。
平原綾香一青窈UA持田香織奥田民生布袋寅泰忌野清志郎……最近リリースされたトリビュートアルバムに参加の面々で、さらに、井上陽水本人も、しっかりも出ていた。
というか、自ら司会。
自分をトリビュート番組を自ら司会……さすが人を食う人だ。
その歌詞と同様に。


井上陽水の詞は、いかにも変化球のような顔をしている。
でもその実、直球だったり、直球のようで変化球だったり……。
いつまで経っても、掴まえられない感じがする。
大変わかりにくい。
だから、時代が変わっても、なかなか鮮度が落ちない。
聴く年齢やら環境やらで、こちらに届くものが変わってくる。
今日も、いくつかの球が届いたような錯覚をし、同時に、さらにわからなくなった。
いつ、どうやって身につけたのだろう。こんな言葉の投げ方を。


今日も、井上陽水がからまった。

YOSUI TRIBUTE

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