『恋は五・七・五!』『MAKOTO』

2本試写をはしご。
まず、PFF出身で今年『バーバー吉野』でデビューした監督・荻上直子さんの新作『恋は五・七・五!』。
恋は五・七・五!……なんだかすごいタイトルである。勢いがあるというか、ほとんど投げやりな感じもしてなんだか可笑しい。
劣等生の高校生たちがある日むりやり俳句部に入れさせられ、【俳句甲子園】なる大会に出場し成長していくというストーリー。俳句をシンクロに変えれば『ウォーターボーイズ』、ジャズに変えれば『スウィングガールズ』、社交ダンスに変えれば『Shall we ダンス?』、相撲に変えれば『シコふんじゃった。』になる。つまり、ヒットする日本映画の黄金のコード進行をそのまま使った映画。その甲斐あって楽しめる作品にはなっているのだが、あまりにも展開が『ウォーター〜』などと同じなので、大人の作為を感じて楽しめない人もいるかもしれない。

2本目は『MAKOTO』。
踊る大捜査線』『TEAM』『さよなら、小津先生』などの人気脚本家・君塚良一さんの初監督作品。
君塚さんのファンなので楽しみにしていたが……持ち味のテンポ感やユーモア、泣かせのテクニックがうまく活かされていない。
東山紀之主演で、和久井映見室井滋ベッキー哀川翔ほかが共演。
豪華といえば豪華だが、このキャスティングも新鮮さに欠けて微妙だった。
批評は好きではないので、このへんで。