圧倒的自信がある

12月4日から公開の『ゴジラ FINALWARS』監督・北村龍平さんの原稿を脱稿。
デビューして5年ほどで国民的映画の、しかもシリーズ最後の作品をまかせられた人。
彼の原稿をまとめながら面白いことに気づいた。
ある言葉の使用頻度が非常に高いのだ。
実際、テープ起こしをした段階で、10箇所はその言葉を目にした。
それは「自信」という語彙。
「自信がある」にはじまり、「絶対の自信がある」、さらには「圧倒的自信がある」など、「自信」という言葉のオンパレードである。
まさに、「自信」満々。
ふつうこんなに「自信」という言葉を発するだろうか。
たとえば、今の私の場合「あと3時間で原稿完成させる圧倒的自信がある」などとはとても言えない。
実現できなかったら困るから。
でも、口が滑って、原稿催促をしてきた人にそう言ってしまったとしたら、3時間で完成させざるを得ないし、実際必死で3時間完成を目指すだろう。
彼が「自信」を連発するのは、そういう理由だ、きっと。
自分に挑戦状を叩きつけながら生きていて、だからこそ、短期間で頂点に登りつめることができた。
(そして来年はハリウッドへ行くそうだ)
たまには言ってみよう。「圧倒的自信がある」と。