シーナさん

遭難ともさかりえの『カプチーノ』という曲が好きだった。4、5年前。
作詞・作曲はシーナ・リンゴ。 椎名林檎である。
無罪モラトリアム」という彼女のデビューアルバムも、何百回聴いたかわからない。特に、九州の実家に帰るときは、飛行機での儀式のように必ず聴いていた(福岡の地名がたくさん出てくるし)。
歌唱も曲もアレンジも冴えまくっていたが、特に言葉のセンス。あの文体と語彙の連鎖は天才仕事だったと思う。

でも、天才は長くは続かない。
悲しい哉どんな天才にも終わりがあって、そこで完全に終わる場合もあれば、復活する人もある。

今日、椎名林檎を、ずいぶん久しぶりにテレビで見た(ミュージックステーション)。
彼女は、復活していた。
才能が復活したというよりは、どうやら彼女自身が、人間として復活しているように見えた。
子育てとか、そういう私生活と何か関係があるのだろうか。

背中がジーンとなって、ちょっと涙が出そうになった。
他人ごとなのに、こんなに嬉しいのはなぜ?