見透かさないで。

目が大きい人恐怖症の私。
今日お会いした人もそうとうに目が大きく、しかもその目がアクティブ。
身振り手振りに合わせて目がくるくる回り、ときに「くわあっ!」と見開かれ、アップで迫りくる。
その目の色は、少しブルーがかっていた。


フィンランド人のアンニ=クリスティーナ・ユーソさん取材。
3月〜渋谷シネ・アミューズほかで公開される『ククーシュカラップランドの妖精』という映画の主演女優さん。
異人さん取材はあまり経験がないため、今日もやはり緊張。
こちらが質問し、通訳さんが質問を訳して伝え、アンニさんがフィン語で回答。
その回答を通訳さんがこちらに伝えて、ひとつの質問が終わる。
この一連の流れのなかで、一番困る時間が、アンニさんが私の目を見て語りかけてくる時間。
こちらの意図を汲み取り、懇切丁寧に回答してくれるのだけど、フィン語でさっぱり理解不能
しかも目が「くわあっ!」。
み、見ないでー!
す、すべてを見透かさないでー!
でも目を逸らすわけにもいかず、意味もわからず相づち打つわけにもいかず、どうしていいやら……。
きっとアンニさんも、通じない話をしながら、いかんともしがたい気持ちになっていたに違いない。
(ちなみに映画『ククーシュカ』も、言語が違い、話が通じない3人の人間模様を描いた作品)


ただし。
慣れると、この困った時間が案外よくて、会話の途中でじっくりと「次はこう質問しよう」と吟味できて、ふだんのインタビューよりもなんだかうまくいった感じ。
いつも通訳さんが入ってくれればいいのに……日本人相手の取材でも。


今日といい、昨日取材した『かもめ食堂』(邦画初のオール・フィンランドロケ映画)といい、先月やった『北欧スタイル』の北欧映画特集といい、最近なんだか北欧づいている。
このままの流れで、行ってみたいなぁ、北欧。
「北欧へ飛んでください!」みたいなオシゴト来ないかしら?