私的CMランキング2004

今年はCM不作の年だった。
CM総合研究所の2004年CM好感度の年間ランキングなるものを見ても、新鮮なものを感じない。


1位がサントリーアミノ式」で、去年から続いている「♪燃焼系、燃焼系、アミノ式」のシリーズ。
2位も、そろそろ「もういいよ」と言いたくなる「♪どうする?アイフル」。
3位の松嶋菜々子の「生茶」も、ずっと続いているシリーズ。
4位の「ジョージア」は、そもそも面白いと思ったことがない。メンバー一部入れ替えで、どうでも良さに加速がついた感さえある。
5位になってようやく新しい風が入るのだけど、これはCMの出来云々ではなく「ヨン様ブーム」におんぶにだっこの「オロナミンC」。


……私の感覚が、ズレてるのか。「これは!」というCMがない。
個人的に上げるとすると、


1位 ライフカードオダギリジョーの「今日、僕は夏の音色を買った」というコピーの沖縄編)
※写真のような映像のコラージュと、「行間」みたいなものが良かった。癒されたCM。ディレクターは、去年まで「ピクトアップ」(私が編集者をしていた雑誌)で表紙写真も撮ってもらっていた竹内スグルさん。ひいき目もあるかもしれないが、初めて見て惹きつけられたときは、彼がディレクションしたものだとは知りませんでした。

2位 NTT東日本(SMAP5人出演の「ひとりじゃない」編)
※嘘くさくないリアルさと静かなトーン、あと「時々ひとりになりたいと思うのは、弱い自分を確認するためなのかもしれない」というようなコピーが良かった。さすがTUGBOAT。でも、、これまでのTUGBOATの勢いが感じられない年だった。メンバーの多田琢さんが『SURVIVE STYLE5+』、麻生哲朗さんが『ホテル ビーナス』と映画に傾いた年だったからだろうか?

3位 サントリー・角(CHEMISTRYが部屋で歌うCM)
※ディレクターの中島哲也さん(映画『下妻物語』の監督でもある)本人が「がんばった」と言っていただけあり、最後のシズルカット(商品カット。琥珀色のウイスキーの色合いが素晴らしく美しかった。CHEMISTRYよりもウイスキーが勝ってる。そこがCMとして正しい気がする。

4位 ネスカフェエクセラ(「夏の香り」シリーズ)
ワンカットで30秒! ディレクター&カメラを担当している、写真家M・HASUIさんの才能が光ってた。コピーと映像のマッチングもグッド。


……私はズレているのでしょうか?
本当にみんな、「ジョージア」や「オロナミンC」のCMが良いと思っているのだろうか。
わからない、好感度というものが。
そもそも私たち視聴者は、CMに好感度なんて求めてない。