あなたはO円

年は明けました。
が、大掃除がまだ。
大掃除するためには、まずモノを片づけなければならない。
片づけるためには、モノを収納するスペースを作らなければならない。
収納スペースを作るためには、モノを捨てなければならない。
──ということで、たいてい大掃除に入る前に、大掃除がストップする。
どれを捨てていいのか、どれが必要なモノなのかを、モノを見つめながら吟味する時間が、とてつもなく長くかかり、結果、モノを捨てただけで、大掃除をした気分になってしまう。
今日は、本や雑誌を選別し、ブックオフに持ち込んでみた。
全部で30冊くらいはあったので、さすがにちょっとした小金になるだろうと期待していったら、
「320円になります」
とのこと。
しかもそのうち10冊くらいは、買い取り不能とのことで、引き取りを拒否されてしまった。
つまり、0円。
どれも大事な本たちだったのに、O円。
ムゴイ……。
しかも、笑顔で言われた。
おそろしい「スマイル0円」だ。


私がとてつもなく貧乏になり、しかたがなく、手元にある自分が作った本をブックオフに持ち込んだとして。
スマイルで「O円です」
と言われてしまったら、生きていく気力が維持できるだろうか?
ブックオフ、なんて残酷な場所。