抱かれたい男と……

ようやく「インビテーション」誌の原稿を脱稿。
我ながら、ずいぶん長い時間かかってしまった。
うすうす感じてはいたけど、どうやら私は「遅筆」らしい。
生計のためには「速筆」でなければならないのだけど、どうしても手を抜くことができない。
この稼業で生きていくことができるのだろうか……?


今日は、出演映画の公開が相次いでいる、オダギリジョーさん取材。
雨のなか、傘もささずに多摩川の土手に立ってもらっての撮影で、風邪ひかれてないか心配。
インタビューは、私がもっともインタビューしやすい場所、つまり、密室=車のなかでやらせてもらう。
いつもは二人きりにしてもらうが、今日はピクトアップ編集長・八王子氏も同席。それでも非常にリラックスした雰囲気で話が聞けた1時間だった。
非常に頭の良い人で、質問の裏側にあるこちらの「本当に聞きたいこと」を察知して返答してくれ、「ここだけの話」みたいな話もたくさん話してもらえたため、大満足で帰路につく。
しかし、よくよく考えると「ここだけの話」は「この車のなかだけの話」であり、それをのぞいた部分でちゃんと原稿書けるのだろうか、とにわかに心配になる。


家に帰ってテレビをつけたら、1万2000人が選ぶ「抱かれたい男ランキング」というのがやっていた。
オダギリさんが上位(確か6位)に入っていて、私はさっきまでそんな人と話をしていたのか……と妙な気持ちになった。
なんだ、この感覚は。
抱かれておけばよかったとでも、思っているのだろうか。
……んなわけない。